最悪のタイミングってあるよね。
いったい誰なのよー
おうちにまでおしかけてきて
アタイのことを呼ぶのはさー・・・
今ね、おかあちゃんに怒られて
落ち込んじゃってるアタイをさー
誰(たれ)そこの
我(わ)がやどに来呼(きよ)ぶ
たらちねの 母(はは)にころはえ
物思(ものおも)ふ我を
(作者未詳 巻十一の二五二七)
>>解説
男がやって来たのは、最悪のタイミングだったようだ。娘は、母親から叱責されて、反省させられていたところらしい。しかも、事情をしらない男は、家の外で娘を呼ぶのである。
おそらく、母親が叱責したのは、娘の男付き合いの問題であろうから、母親の怒りに油を注ぐ結果になったものと思われる。人生、タイミングが悪いこともある。 |