このページは、「小さな恋の万葉集」に発表した訳文をかかげたページです

恋歌-43
 

片思いって、おをひくよねぇー。

片思いの人であるからこそ
長く長く年月長く・・・
私は恋いつづけてゆくのだろう
これからも、ずぅーと――

相思(あひおも)はぬ
人の故(ゆゑ)にか
あらたまの 年(とし)の緒長(をなが)く
我(あ)が恋ひ居(を)らむ
(作者未詳 巻十一の二五三四)

>>解説
男歌とも、女歌ともとれる歌。片思いだからこそ、私の思いはさめることがない。だから、恋い慕い続けてゆくのだ、と訴えている。たしかに、そうかもしれない。夫婦になれば、恋心はいつか異性への友情にかわる。しかし、遂げられぬ思いを秘めた片思いの火はくすぶりつづける。たしかに、「そうだ!」と思わされた歌であった。


 
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