重いよー・・・。
恋をするとね
心に草が生えてくるんだって・・・
刈り取っても、刈り取っても
その恋草をね
大八車に、七台分
積み上げるほど
私はあの人のことが大好き!
私の心から生えた恋草なんだけと
これがまた、重いんだなー
ああ、重い!
恋草(こひぐさ)を
力車(ちからぐるまに)に
七車(ななくるま)
積(つ)みて恋(こ)ふらく
我が心から
(広河女王 巻四の六九四)
>>解説
雑草は、抜いても抜いても生えてくる。それはコントロールできないものの喩えである。雑草がはびこるように、どうにもならない恋心を、かくもユーモラスに詠んでいる。その表現がオーバーである。「力車に七車」とは、今でいうなら、数え切れないほどの大型トラックということになろうか。ただ、笑い飛ばしているだけに、逆に思いは深いのかもしれない。
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