このページは、「小さな恋の万葉集」に発表した訳文をかかげたページです

恋歌-29
 

女がトクか、男がトクか、それが問題だ。

そりゃ、男の人はいいわよね
お友だちとドンチャン騒ぎで
気持ちもまぎれるでしょうけどね
でも、女のわたしは・・・
苦しみつづけるだけよ
男に生まれたらよかったわ

ますらをは
友の騒(さわ)きに
慰(なぐさ)もる
心もあるらむ
我(あれ)ぞ苦(くる)しき
(作者未詳 巻十一の二五七一)

>>解説
「ますらを」とは、尊敬される男を言う言葉。武人として、官僚として、男らしく振舞える人物をいう。「男は友だちと騒いで気もまぎれるだろうが、ソンなのは女ですよ」という声が聞こえてきそうな歌である。そこを忖度して「男に生まれたらよかったわ」と補ってみた。


 
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