どうすりゃ、いいのさ、この私・・・
それは恋
いったいどうすりゃ
忘れられるんだろう
彼女への気持ちはつのるばかり
忘れられない
いかにして
忘るるものぞ
我妹子(わぎもこ)に
恋(こひ)は増(ま)されど
忘(わす)らえなくに
(作者未詳 巻十一の二五九七)
>>解説
日に日に増さる恋こごろを訴えた男歌。冒頭の「いかにして 忘るるものぞ」の対象は「恋」なので、訳文では「それは恋」と冒頭に提示した。どうすることもできない気持ちを、問いかけて歌ははじまる。演歌なら「どうすりゃ、いいのさ、この私・・・」というところか。 |