このページは、「小さな恋の万葉集」に発表した訳文をかかげたページです

恋歌-53
 

年下の男に言い寄られたら、なんて言い返す?

赤ん坊のために・・・
乳母というものはあるものよ?
あなたお乳が飲みたいのかしら・・・
乳母を求めるのは?
――アンタとワタシじゃ、いくら何でも年が違いすぎるわよ!

みどり子(こ)の
ためこそ乳母(おも)は
求(もと)むといへ
乳(ち)飲めや君が
乳母(おも)求むらむ
(作者未詳 巻十二の二九二五)

>>解説
年下の男に言い寄られた女の歌。女は、男の乳母の年齢にも相当する年頃なのであろう。しかも、甘えてきたのである。女は「アンタが欲しいのは、乳母のオッパイじゃないの?」とやり返しているのである。もちろん、「アンタとワタシじゃ、いくら何でも年が違いすぎるわよ!」は、歌では比喩として伝えている内容を補ったもの。


 
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