このページは、「小さな恋の万葉集」に発表した訳文をかかげたページです

恋歌-55
 

あの男と再会、そして・・・どうしよう?

あきらめて別れた人の袖
でもまたその袖を枕にして寝てしまったら・・・
過ぎし日の恋が
もどって来るかも
――胸騒ぎ

うらぶれて
離(か)れにし袖を
またまかば
過(す)ぎにし恋い
乱れ来(こ)むかも
(作者未詳 巻十二の二九二七)

>>解説
男歌とも女歌ともとれるが、別れた男と再会した戸惑いを歌う女歌として訳してみた。「うらぶれる」とは、過去の失恋のショックをいうのである。つまり「うなだれて」ということである。しかし、再びあの袖を枕にして寝たら・・・どうなるのだろうと歌っているのである。手枕・袖はその質感やにおいによって、昔のことを思い出させてくれるのである。


 
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