このページは、「小さな恋の万葉集」に発表した訳文をかかげたページです

恋歌-68
 

あなたの目を見たい。

あなたの目を見たくって
この二夜を千年のように・・・
わたしは恋しつづける

君が目の
見(み)まく欲(ほ)しけく
この二夜(ふたよ)
千年(ちとせ)のごとも
我(あ)は恋(こ)ふるかも
(作者未詳 巻十一の二三八一)

>>解説
男の訪れを待ちこがれる女歌。あなたにとっては、たった二晩でも、わたしにとっては千年の思い・・・ということである。男と生まれて、そう慕われれば、朝(あした)に死すとも可(か)なりであろう。万葉歌では、逢いたいことを「目欲り」とよく表現する。顔のなかでも目を見たいというのは、きわめて直截な表現であるが、目は心の窓なのである。


 
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